
「なあに、あれ」と娘はきいた。
「あれはココナッツ」
「なかはどうなってるの?」
「ミルクと果肉が入ってるんだ」
「どうして、そうなってるの?」
「居心地がいいんだよ。ミルクと果肉は、固い殻にまもられて、気持ちがいいんだ。
なんて素敵なんでしょう、ここはって、そういってるんだ」
「どうしてそんなにいいの?」
「なにもかもいいからだよ。おれだってそう感ずると思うよ」
「そんなことないわ。あのなかに入ったら車に乗れないもん。それにあたしのことだって見れないわ。
あのなかではベーコンエッグだって食べられないわ」
「ベーコンエッグなんてどうでもいいことだよ」
「なにがどうでもよくないことなの?」
「おれにもわからん。太陽のなかの凍った物質かもしれない」
?」
「
・・・・・・?